泥棒も、全ての家に入りやすいわけではありません。
当然、入りやすい家(部屋)があるのです。
しかし、当然、その泥棒の得意の手口により若干変わります。
かいつまんで、いくつかの事例を挙げましょう。
@ ワンBOXカーが停められている後ろに掃きだし窓等がある家
家の設計上、車庫の後ろにすぐ掃きだし窓等の窓が存在するお宅をよく見かけます。そのお宅に昼間ワンBOXカーが停まっていたら、その後ろの窓は完全に道路から「死角」になります。
ですからその窓は、よく狙われる箇所となります。「ガラス割り」による手口の場合、基本的には数秒で、ほとんど音を立てずに侵入できますから、非常に危険です。
その場所には、必ず何らかの手立てを考えるべきです。
A 塀の高い、もしくは背の高い植栽がある家
日本の家屋は、昔から高い塀で囲われている場合が多いです。設計から、あえて高くして「防犯効果」を高めようとされた方も多いでしょう。
しかし、実はこれが「大きな死角」を作ってしまっています。乗り越えることさえできれば、塀が泥棒の行動を、周囲の目から遠ざけてしますからです。塀なら撤去したり低くしたりするのに、多額の費用が必要ですから「トゲせんぼ」で、登れない様にしましょう。
それで不安なら、値ははりますが鋭利な「忍びがえし」も一つの方法です。植栽で、かまわないなら、手入れして低くカットしましょう。
泥棒は、「周囲の目」「音」「光」等を嫌います。
理想は、欧米の囲いの全くない家です。周囲から完全に見通せて、且つ、家の内部からも周囲を把握することができますからね。
B 玄関口が道路から直接見えない構造の家
玄関扉を侵入口に選ぶ泥棒にとって、道路から直接見えない玄関は格好の場所です。とりあえず、玄関まで到達できれば、ゆっくり・安心して仕事ができるからです。
C 2階ベランダが後付けなど、柱等で登れる家
不思議な話ですが、1階の掃きだし窓が施錠されていなかったのに、2階ベランダ部分の、掃きだし窓から侵入されたケースがありました。
この場合は、その泥棒の得意の手口が2階ベランダからの侵入だったのでしょう。
最初から、1階の掃きだしには目もくれず・・・。と言った状況だったと思われます。
この手口も、わりと多いですから気をつけて下さい。自分のできなことは、他人もできないと思い込む日本人の心のスキをついた手口でしょう。
D 銀色の勝手口がある家
あえて、「銀色の勝手口」と書かせてもらいましたが、よく見るタイプの銀色の勝手口です。
ここは、荒っぽい手口なら蹴破れば簡単に穴があきますし、手動ドリルで穴をあけて、握りだま型の鍵をサムターン回しで開けた現場もよく見ました。上半分がガラスなら、もちろん簡単に開いてしまいます。
また、「殺人ナイフ」などの刃体の厚いナイフで、力を込めて切り込むと簡単に切れてしまうものなのです。
この勝手口は、外出先から帰るときに使うものでなければ、内側の上下2箇所に、カンヌキ錠をつけましょう。これはケチらずに、2箇所が大変お勧めです。ホームセンターなどでも、数百円で売っているものですが、これが結構防犯対策に使えます。
実際の現場で、軒並み同じ手口で「鍵」は開けられているのに、侵入できずに終わっていた家は、カンヌキ錠を付けていた家でした。
ほとんどお金を掛けなくてもいい「防犯対策」の中では、非常に効果の高い事例だと思います。
E マンションの1階や低層階の掃きだし窓
1階から3階位までなら、登っていく泥棒は結構います。10階以上でもベランダを登って侵入した泥棒も居るくらいですから。ここは、簡単に数秒で侵入されます。特に、マンション1階は高い塀や植栽で隠されている場合が多く格好の場所です。かなり要注意して下さい。
F 集合住宅の最上階の掃きだし窓
屋上が登れる構造の集合住宅は、最上階もまた簡単に入られる場所になります。屋上から降りてくるのですよ。高所の嫌いな私には絶対できない芸当ですが、これも必ず気をつけてください。警察庁の資料からも、低層階と最上階の侵入割合が高いことが判ります。
G 集合住宅の非常階段側の部屋
集合住宅の玄関を狙う泥棒にとっては、非常階段側の部屋が大好きな場所になります。
これは、逃走経路を確保する意味があります。逃走の必要があった時に、近くに非常階段があれば泥棒にとって
「安心材料」となります。もし、非常階段から遠い部屋に入った時、住人等から発見されたら、逃走する場所がなく「袋の鼠」になりかねないからです。泥棒も怖いんです。ですから、凶器を持つこともあり、「鉢合わせ」
になることが一番危険なのです。
H オートロックの集合住宅
これは、たぶん驚かれると思いますが、集合住宅を狙う泥棒はオートロックマンションが非常に大好きです。しかし、あくまで内側から出るときに、センサーが感知して開くタイプのオートロックで、内側からはサムターンを回すタイプの物ではありません。その手口は非常に簡単なので、ここではお話しいたしませんが、よくTVでやっているように、住人の後ろについていく等の、非常に怪しまれることとは、全く違います。
では、なぜオートロックを好むのか?
それは、オートロックは簡単に入れますが、善人のほとんどがその
手法を知らないので、一度入ってしまうと、出会う確率のあるのは
○ 住人
○ 管理人
○ 他の泥棒
○ 訪問販売の営業マン
位だからです。
集合住宅は、数十世帯や数百世帯の入居がある場合でも、各フロアー単位なら、その世帯数はかなり少なくなります。特に最近は、共働きの世帯が多いので、出勤後から帰宅までの昼間帯の犯行が多く、その時間の集合住宅に居る人口は少ないと言えます。
あくまで確率の問題ですが、以上のことから「安心して仕事」ができる場所であると言えます。
「うちはオートロックだから大丈夫!」と言う話をよく聞きますが、それが、本当は反対に危険なのだと言うことを知った上で、生活して下さい。
「オートロック」でも、裏側に回れば簡単に侵入できる集合住宅もかなり多いですしね。
以上、いくつかの事例をあげましたが、これが全てではありません。
もちろん、一番大切なことは、せめて自治会や管理組合単位のコミュニティーを高めることが大変重要なことになります。「泥棒」が下見をした時に、この町(マンション)は入りにくいな〜。と思わせることが大切です。
「ゴミの日が守られている」「自転車置き場以外には自転車は停めない」「井戸端会議に花が咲いている」「よそ者が居たら、ジロジロ見られる」「落書き等がない(少ない)」「切れた外灯(通路灯)がそのままになっていない」「ウロウロしていたら、警察に通報されて職務質問された」
等々、実はちゃんと生活している事が、侵入者にスキを見せない事になります。
昔の日本に回帰しましょう。
近隣の方々とコミュニケーションをとりましょう。
「あそこのご主人は、○○と言う会社に勤めているらしい・・」
「あの子は、○○ちゃんの彼氏だよ・・」
等々、皆が知っている町によそ者は非常に入り込みにくいのです。
よく泥棒に入られたマンションの管理組合の方々と、そのマンションを回ってこう言ったお話をさせていただいております。
共用部分のセキュリティーだけでは、ほとんどその役目を果たすことができないです。やはり各人・各戸が意識改革をすることが一番大切なことなのです。
|